MCPとは何か
MCP(Model Context Protocol)は、Anthropicがオープンソースとしてリリースしたプロトコルだ。一言で言えば「AIと外部ツールをつなぐ共通の規格」だ。
従来、AIに外部のデータやツールを使わせるには、ツールごとに独自の接続方法を実装する必要があった。MCPはその接続方法を標準化することで、「一度MCP対応にすれば、どのAIからも使える」という状態を目指している。
USBポートの例えがわかりやすい。以前はデバイスごとに異なるコネクタが必要だったが、USBという共通規格ができたことで何でも繋がるようになった。MCPはAIとツールの世界における「USB」のような存在だ。
Claude CodeとMCPの関係
Claude CodeはMCPサーバーへの接続機能を標準で備えている。MCPサーバーとは、外部ツールの機能をMCPの形式で提供するサービスのことだ。
設定ファイルにMCPサーバーの接続情報を記述するだけで、Claude Codeがそのツールの機能を呼び出せるようになる。コードを書かなくていい。設定するだけでいい。
何と連携できるか
2025年時点でMCPに対応しているツールには、以下のようなものがある。
ファイル・ドキュメント
- Google Drive(ドキュメントの読み書き)
- Notion(データベースの読み書き)
- ローカルのファイルシステム
コミュニケーション
- Slack(メッセージの送受信、チャンネル参照)
- Gmail(メールの検索・送信)
開発ツール
- GitHub(Issue・PR・コードの操作)
- PostgreSQL / SQLite(データベースのクエリ)
- ブラウザ操作(スクリーンショット、クリック、フォーム入力)
その他
- Perplexity(Web検索)
- カレンダー
これらのMCPサーバーをClaude Codeに接続すると、「Slackの昨日のチャンネルを読んで、重要なポイントをNotionにまとめて」といった複数ツールをまたいだ作業を一度の指示で実行できるようになる。
設定方法の概要
Claude CodeでMCPを使うには、設定ファイルに接続情報を追加する。設定ファイルは~/.claude/settings.jsonまたは~/.config/claude/claude_desktop_config.jsonだ(環境によって異なる)。
設定の形式はこんな見た目になる。
{
"mcpServers": {
"slack": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-slack"],
"env": {
"SLACK_BOT_TOKEN": "xoxb-your-token"
}
}
}
}
各MCPサーバーのドキュメントに必要なAPIキーや設定項目が書いてあるので、それをそのまま記述する形だ。
実際の使い方のイメージ
Slack MCPとGitHub MCPを接続したClaude Codeは、こんな使い方ができる。
「今週のSlackの#dev-generalチャンネルを読んで、クローズされていないバグ報告があればGitHubにIssueを立てて」
この一文の指示で、Claude CodeはSlackを読み、内容を分類し、GitHubに必要なIssueを作成する。人が手動でやれば30分かかる作業が、数分で完了する。
開発者がMCPサーバーを作る場合
自社のシステムをClaude Codeから操作させたい場合は、自分でMCPサーバーを実装できる。TypeScript/Python用のSDKが公式に提供されており、既存のAPIをラップする形で数時間あれば動くものが作れる。
士業向けの業務システムや、キッチンメーカーの製品管理システムなど、社内システムをMCP経由でClaude Codeにつなぐ応用例は増えている。
まとめ
MCPはClaude Codeの可能性を大きく広げる仕組みだ。単体で使うよりも、SlackやNotion、GitHubなどのツールと組み合わせることで、複数のツールをまたいだ業務自動化が現実的になる。まず既製のMCPサーバーを一つ試してみるだけで、「AIとツールをつなぐ」感覚がつかめるはずだ。