実際に同じ会議の書き起こしを3つのAIに渡して、どこが違うかを見てみた。結論から言うと、議事録要約に限ればClaudeがもっとも使いやすかった。ただし「使いやすい」の意味は人によって変わるので、それぞれの特徴を順番に説明していく。
テスト条件
使ったのは60分の社内会議の書き起こし。参加者7人、話題は複数の案件が混在しているやや複雑なもの。文字数は約8000字。各AIには「この会議の議事録を要約し、決定事項とアクションアイテムを整理してください」とだけ指示した。
ChatGPTの出力——構成は綺麗、でも…
ChatGPT(GPT-4o)の要約は見た目がきれいだった。「決定事項」「アクションアイテム」「議論のポイント」という三段構成で、箇条書きも整っている。
ただ、読み返すと何かが足りない。会議中に誰かが「あの件は来週再確認しよう」と言っていた部分が、まるごと落ちていた。発言の重要度を内容で判断するというより、文章の量で判断しているような印象を受けた。
長文の書き起こしでは、後半に向かうにつれて要約の密度が薄くなる傾向もある。会議が長くなるほど、後半の話題が軽く扱われるわけで、それは実務的には困る。
Claudeの出力——文脈の読み方が違う
Claudeの要約は、一見すると地味だった。構成はChatGPTほど整っていないし、フォーマットもシンプル。でも中身を読むと、会議の流れを理解した上で要約していることがわかる。
「あの件は来週再確認しよう」という発言も、ちゃんと担当者の名前とセットでアクションアイテムに入っていた。誰が何をいつまでにやるか、という情報が抜けにくい。
長い書き起こしへの対応も安定していた。Claudeは文脈ウィンドウが広く、後半に出てきた情報を前半の文脈と結びつけて解釈できる。これは議事録要約では地味に大きな差になる。
Geminiの出力——Google連携に期待するなら
Gemini(1.5 Pro)の要約は、精度としてはChatGPTとClaudeの中間くらい。悪くはないが、特別に優れている点も見つけにくかった。
Geminiが本領を発揮するのは、Google WorkspaceやGoogle Meetとの連携を使う場面だと思う。Meet の自動文字起こしをそのままGeminiに流して要約させるワークフローは、Googleアカウントで統一している組織には便利だ。ツール単体の要約精度より、エコシステムとの親和性で選ぶなら選択肢に入ってくる。
3つを並べると見えてくるもの
要約の精度という点では、今回のテストではClaudeが一番信頼できた。ChatGPTは見た目の整理は得意だが、細部の情報が落ちやすい。Geminiは単体では普通だが、Googleのエコシステムに乗ると話が変わる。
議事録要約を毎日やる人なら、Claudeに慣れておく価値はある。ただしChatGPTも継続的にアップデートされているので、半年後に同じ比較をすれば結果が変わる可能性はある。