SNS運用の「毎日の投稿が大変」問題
キッチン用品ブランドのSNS担当者が抱える悩みのひとつが「毎日投稿するコンテンツのネタ切れ」だ。商品数が限られているうえ、同じ商品を何度も投稿するわけにもいかない。料理シーン・季節ネタ・ユーザーの声・商品紹介をうまく組み合わせて、週5〜7本の投稿を継続するのは体力がいる。
Claude+Makeを使って、1週間分の投稿コンテンツ生成と予約投稿までを自動化する実験を行った。うまくいった部分とうまくいかなかった部分を正直に書く。
実験の設計
今回自動化した範囲は以下のとおり:
- 1週間分の投稿カレンダーをClaudeに生成させる
- 各投稿のテキストと画像プロンプトをClaudeに生成させる
- 画像はMidjourneyで生成(MakeからAPIで呼び出す)
- Bufferを通じてInstagram・Xに予約投稿する
全体の司令塔はMake(旧Integromat)で、週次で自動起動するシナリオを設定した。
フローの詳細
Step 1:投稿カレンダーの生成
Makeのシナリオ起動→Claude APIを呼び出して1週間の投稿計画を生成する。
プロンプト:
キッチン用品ブランド「[ブランド名]」のSNS投稿カレンダーを作成してください。
対象SNS:Instagram・X(旧Twitter)
期間:今週(月〜日)
投稿頻度:1日1〜2本
【投稿の種類バランス】
- 商品紹介:30%
- 料理シーン・使用シーン:30%
- 季節ネタ・食文化:20%
- ユーザーTips・料理のコツ:20%
【ブランドトーン】
丁寧だがフレンドリー、料理を楽しむ生活者に寄り添う
出力:
日付・種類・テーマ・キャプション(100字以内)・ハッシュタグ(5つ)
をCSV形式で出力してください。
出力されたCSVをMakeで解析し、各行を次のステップに渡す。
Step 2:ビジュアルプロンプトの生成
各投稿のテーマをClaudeに渡して、Midjourney用の画像プロンプトを生成させる。
以下のSNS投稿テーマに合う料理・キッチン写真のプロンプトを英語で生成してください。
Midjourneyで使います。
テーマ:[投稿テーマ]
イメージ:明るく清潔感のあるキッチン、料理が映える自然光、白・木目のトーン
プロンプトは「--ar 1:1 --style raw」で終わらせてください。
Step 3:画像生成とバッファへの投稿
MidjourneyのAPI(非公式)経由で画像を生成し、生成された画像URLをBufferに渡して予約投稿する。Bufferはスケジュール管理と投稿先の切り替え(Instagram/X)を一括でやってくれる。
1週間試した結果
うまくいったこと
投稿カレンダーの生成と、テキストコンテンツの自動化はほぼ問題なく動いた。1週間分のキャプション・ハッシュタグが月曜日の朝には全部用意されている状態は、SNS担当者の心理的な負担を大きく下げた。
特に「投稿の種類バランス」をプロンプトで指定した効果が出て、商品紹介ばかりにならず季節ネタや料理Tipsが混在した投稿カレンダーになった。
うまくいかなかったこと
画像のクオリティが安定しなかった。Midjourneyのプロンプトが毎回ばらつき、ブランドイメージと合わない画像が2〜3枚出た。「ブランドの世界観を固定した画像」を量産するには、LoRAやBrand Kitとの連携が必要で、今回の構成では対応できなかった。
Instagramのリール・カルーセル投稿には対応できなかった。静止画の単体投稿のみ自動化できている。
また、ユーザーのコメント対応は完全に自動化できていない。Claudeは返信文の生成まではできるが、「どのコメントに返信すべきか」の判断は人間が行っている。
今後の改善案
画像の安定化には、CanvaのBrand Kitと連携して事前に承認された画像テンプレートを使う方向が現実的だ。CanvaのテンプレートにテキストだけをClaudeで生成して流し込む構成に変えると、ブランドトーンが安定する。
コメント対応の自動化は慎重に進める必要があり、「ポジティブなコメントに定型でお礼を返す」程度から始めるのが安全だ。
まとめ
Claude+Makeを使ったキッチンブランドSNS自動化は、「テキストコンテンツ生成・スケジュール管理・予約投稿」の部分は実用レベルで動く。一方、「画像のブランド統一」と「コメント対応」は現時点では人間の関与が必要だ。SNS担当者の「毎朝何を投稿するか考える時間」を削減する用途として、今すぐ使える構成だと言える。